今注目のまつ毛美容液!適切な容器に必要な工夫とは?

まつげ美容液の注目度とともに進化する容器の工夫とは?

まつげ美容液は、近年の美容トレンドのなかでも特に注目されているアイテムの一つです。人気の高まりに伴い、容器にも機能性や使いやすさ、デザイン性など、さまざまなニーズが寄せられるようになりました。

そこで本記事では、急速に拡大しているまつげ美容液市場の動向を踏まえながら、機能性やブランド価値を最大限に引き出すための容器の工夫について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.まつげ美容液市場の拡大と注目点
  2. 2.容器に求められる機能とは?
    1. 2.1.内容物の品質保持と安全性確保
    2. 2.2.容量・携帯性への配慮
    3. 2.3.使用性の工夫
  3. 3.チップ・ブラシ容器の形状比較
    1. 3.1.ブラシ・マスカラ容器の採用背景
    2. 3.2.チップ容器の採用背景
  4. 4.化粧品容器の光・酸化への配慮と遮光性の役割
    1. 4.1.遮光性の必要性
  5. 5.容器開発における印刷・装飾の工夫
    1. 5.1.加飾でブランドの世界観を演出
    2. 5.2.形状と印刷可能範囲の関係
      1. 5.2.1.容器形状の特長
  6. 6.まとめ

まつげ美容液市場の拡大と注目点

まつげ美容液市場は、ここ数年で目覚ましい成長を遂げています。データ調査会社のインテージによると、日本国内の店販市場は2022年時点で2017年比約2倍となる60億円規模にまで拡大しました。さらに、通販市場も同等の規模で推計されます。これらの状況を踏まえると、該当市場全体が大きな成長局面にあると考えられます。

特に、大手ECモールにおけるまつげ美容液販売は、推定で2020年から2024年にかけて年間30〜40億円規模で右肩上がりに推移しています(Nint推計データ)。ランキングやレビューが購買行動に直結するECでは、容器デザインや使用感といった第一印象の良さが、製品選定の決め手となる場面も少なくありません。

このように、処方と並んで容器の存在価値が高まっているなかで、機能性やブランディングを意識した容器選定が企業にとって重要な施策となっています。

出典:日本ネット経済新聞「【〈特集〉まつ毛美容液】市場規模は120億円に急拡大 体感性を武器にリピート促進」2023年8月
出典:日本ネット経済新聞「まつげ美容液、ECで年商30~40億円規模」2024年10月

容器に求められる機能とは?

容器に求められる機能とは?

まつげ美容液の品質を一定期間維持し、ユーザーが安心して継続使用できるよう、容器そのものもさまざまな工夫が求められます。

容器は単なる容れ物ではなく、美容液の品質を保ちながら、使いやすさや満足感を高める設計であることが重要です。

この章では、容器設計で重視する具体的なポイントについて、説明します。

内容物の品質保持と安全性確保

まつげ美容液の成分は、光や酸素に対して非常にデリケートなものが多いです。遮光性のある容器は、紫外線や酸化から中身をしっかり守るだけでなく、外側から中身が見えにくくなることで、製品を実際より大きく見せる視覚効果も期待できます。

容量・携帯性への配慮

まつ毛美容液は3~10mLの容量体が多く、1~3か月ほどの使用期限設定で使い切れるようになっています。かさばらないサイズで持ち運びに便利で、使い切りやすい設計になっています。

使用性の工夫

日常的に使用するまつげ美容液においては、使いやすさが継続使用の可否に直結します。容器の形状を選ぶ際には、片手での操作性やまつげへの塗布のしやすさが重要な判断基準となります。

スポイトやチップ、ブラシといった塗布方法に応じて設計された容器は、継続的な使用を支える要素のひとつであり、ブランドへの信頼感やリピート購入の動機にもつながります。

チップ・ブラシ容器の形状比較

まつ毛美容液容器の形状比較

まつげ美容液の容器には、主にブラシ型とチップ型の2種類があります。ここでは、それぞれの採用背景と特長や形状の違いについてまとめました。

ブラシ・マスカラ容器の採用背景

ブラシ型の容器は、まつげに直接塗布できるという利便性が大きな特長です。もともとはマスカラ用として広く使用されていましたが、近年ではまつげ美容液にも積極的に活用されるようになりました。液だれを防ぐ工夫や、ブラシの硬さ・長さといった細かな設計が、使用感の向上やブランドイメージ構築に大きく寄与します。

さらに、ブラシの形状によって目元への塗布方法や使用感が変化するため、他社製品との差別化にもつながります。こうした工夫が、リピーターの獲得やブランドロイヤリティの向上に貢献します。

下記の表にブラシ・マスカラ容器の特長についてまとめました。

タイプ

特長

メリット

デメリット

ブラシタイプ

マスカラのような細かい毛で構成されたブラシ状の先端

  • まつげ全体にムラなく塗布しやすい
  • 液だれ防止の工夫が可能形状で差別化できる

細かい部分(根元や目尻など)に塗りにくいことがある

チップタイプ

柔らかい先端でスポンジのように液を含む

  • 肌当たりがなめらかでデリケートな目元にやさしい
  • 自由な角度で細部まで塗布しやすい

液の量を調整しにくく、つけすぎになる場合がある

筆タイプ

細い筆先でアイライナーのように使用

  • まつげの根元や際にピンポイントで塗布できる
  • 液量をコントロールしやすい
  • 衛生的に使いやすい
  • 慣れないと均一に塗りにくい
  • 一度に広範囲を塗布するのには不向き

チップ容器の採用背景

チップ型容器は、唇用やアイケア用など、まつげ美容液以外の用途でも多用されてきた形状です。

先端が柔らかく、肌当たりがなめらかなため、デリケートな目元への使用にも適しています。特に、自由な角度で塗布できる点は、細部まで丁寧にケアしたいユーザーにとって大きなメリットです。

化粧品容器の光・酸化への配慮と遮光性の役割

まつげ美容液の処方には、その他の化粧品アイテム同様、光や酸化に弱い成分が含まれることが多く、そうした繊細な成分を守る容器設計が求められます。特に、紫外線や空気との接触による成分劣化を防ぐことは、製品の安全性と有効性を保つうえで重要です。

ここでは化粧品容器における遮光性の必要性や酸化の防止について説明します。

遮光性の必要性

紫外線の影響を避けるため、容器には茶色や青色などの着色が施されることが一般的です。加工によって遮光性と高級感の両立が可能で、成分の安定性が向上し、製品の保全性にもつながります。

着色は単に遮光性を高めるだけでなく、視覚的に「効果がありそう」「高機能」といった印象を与えるブランディング要素としても有効です。また、着色以外にもシルバー蒸着などを施すと高級感やメディカル系のイメージを感じさせることも可能です。信頼感を与える外観は、ユーザーの購入動機につながる重要な視覚訴求となります。

容器開発における印刷・装飾の工夫

まつげ美容液の容器は、実用性だけでなく、視覚的な第一印象を左右するビジュアル面での工夫も求められます。特にECを中心とした販売チャネルでは、商品画像やパッケージの印象が購買行動に直結するため、容器はブランドの世界観を伝える重要な役割を果たします。

加飾でブランドの世界観を演出

加飾技術は、単なる装飾にとどまらず、ブランドの価値や世界観を視覚的に表現する重要な要素です。キャップに蒸着箔やホットスタンプ加工を施し、容器本体にグラデーション塗装やブランドロゴの配置することで、他社製品との差別化を図る印象的なパッケージが実現できます。

例えば「ナチュラル」「サイエンス」「高級感」といったブランドの方向性に合わせて、加飾のデザインや色彩を調整すれば、一貫したビジュアルアイデンティティを構築することができます。

形状と印刷可能範囲の関係

容器の形状は、加飾や印刷の自由度に大きく影響します。形状の選定は、使用感や持ちやすさに影響を与えるだけでなく、ブランディングや販売促進の観点からも非常に重要です。

容器形状の特長

形状

特長

メリット

細長くスリムな形状(ペン型/マスカラ型)

持ちやすく、携帯性に優れる
中身が空気に触れにくい

ポーチに入れてもかさばらず、乾燥防止にも効果的

安定感のある自立デザイン(フラットボトム)

底面が広く直立可能

洗面台やドレッサーに置いても倒れにくく、展示映えも良い

角型/オーバル容器

丸型より接地面が広い形状

  • 底面によっては転倒しにくい
  • 面が広い場合大きく見せれる

まとめ

まつげ美容液市場の拡大とともに、容器に求められる機能や訴求ポイントは年々多様化しています。

この記事では、内容物の保護・使いやすさ・印刷装飾の工夫まで、多角的な視点から容器の重要性を解説しました。

  • まつげ美容液市場の拡大と注目点

  • 容器に求められる機能とは?

  • 化粧品容器の光・酸化への配慮と遮光性の役割

  • 容器開発における印刷・装飾の工夫

容器選定においては、機能性・コスト・ブランディング・差別化といった複数の観点を踏まえたうえで、製品に最適な仕様を見極める必要があります。その過程において、石堂硝子が持つ設計力・製造力・対応力は、開発やマーケティング活動をしっかりと支えてまいります。

製品の特性やブランドのコンセプトに合わせて、最適な容器をご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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