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治具とは?化粧品容器の製造現場で使われる治具の役割を紹介

化粧品容器と聞くと、美しいデザインや洗練された質感を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、その完成度の高い容器は、精密な製造技術と細かな工程管理のもとで作られています。

その裏側であまり知られていませんが、重要な役割を果たしているのが「治具(じぐ)」という存在です。今回は、化粧品容器の製造現場で使われる「治具」について、その役割や使用シーンをわかりやすくご紹介します。

治具とは?

治具とは?

「治具(じぐ)」とは、製品の加工や組み立て、検査などを正確かつ効率的に行うための補助用具のことです。

英語では「jig」と表記され、製造業では非常に広く使われている用語です。治具は、部品を正しい位置に固定したり、加工や組み立ての際のガイドをしたりすることで、製品の品質を安定させる役割を担います。

金型や工具のように目立つ存在ではありませんが、繰り返し行う作業において、精度・速度・再現性を高めるために欠かせない道具です。

化粧品容器の製造で使われる治具の種類

化粧品容器は見た目の美しさだけでなく、手に取ったときの質感やサイズの精密さも重要です。そのため、加工や組み立て、検査といった各工程で、さまざまな治具が活用されています。

ここでは、化粧品容器の製造現場でよく使われる治具をいくつか紹介します。

塗装/蒸着治具

塗装/蒸着治具

透明や白の成形されたままの容器に、色やパールをのせるため、全体(または部分的)に均等に色を付ける目的で治具を使用します。治具があるおかげで、半透明からグラデーション、不透明から模様付きまで様々な美しく正確な表現が可能になります。

印刷治具

印刷治具

容器に正しく、綺麗に、印刷するために治具を使います。容器の形状や印刷方式によって使用する治具を変えることもあります。

ホットスタンプ治具

ホットスタンプ治具

印刷と同じように、デザインを正しく、綺麗に加工するために治具を使います。こちらも容器の形状や加工方式によって使用する治具を変えています。

各種組み立て治具

各種組立治具

2つのパーツを正確にくっつけたり、位置を合わせたりする際に治具を使用します。複数の形で汎用で使用できる治具、その形のために用意された専用の治具、旋盤やボール盤などの工作機械を使って手作りされる治具も珍しくありません。

治具が果たす4つの重要な役割

治具が果たす4つの重要な役割

製造現場で治具が果たす役割は多岐にわたりますが、主に次の4つが重要です。

高い精度を維持する

治具を使うことで、部品や素材を常に同じ位置に配置できるため、製品の寸法精度や形状の安定性が向上します。

作業効率の向上

治具を使えば、作業者が何度も位置を調整する手間が省けます。結果として、作業スピードの向上や生産性アップに貢献します。

作業ミスの防止

治具がガイドとなってくれるため、誰が作業しても均一な品質を保てます。作業者によるばらつきが減り、不良率も下がります。

コスト削減と歩留まりの改善

上記の効果により、無駄な材料ロスや再加工の必要が減り、コスト削減と効率的な生産が実現できます。金型や工具のように目立つ存在ではありませんが、繰り返し行う作業において、精度・速度・再現性を高めるために欠かせない道具です。

治具が使われる具体的なシーン

では、化粧品容器の成型や組み立て現場では、実際にどんな場面で治具が使われているのでしょうか?以下はよくある使用例です。

  • 容器が図面通りの寸法になっているかを確認する治具。

  • 加工済みの印刷やホットスタンプが正しい位置に加工されているかを確認するための治具。

  • 2つのパーツが正しくセットできているかを正確に判断するための治具。

などために欠かせない道具です。内容物を充填する際に使用する容器の直径や形状によって治具のサイズが異なります。治具がない場合は、治具の費用が別途発生することもあります。

詳しくは「お問い合わせフォーム」よりお問い合わせください。

最近のトレンド:3Dプリンターと治具の進化

3Dプリンターと治具の進化

これまで化粧品容器の製造現場で使用される治具を紹介してきましたが、それ以外にも様々な治具が存在します。近年では、治具の製作にも変化が見られます。

特に、3Dプリンターを活用した樹脂製治具の導入が進んでおり、軽量で扱いやすく、短納期での治具作成が可能になりました。

また、小ロット多品種の製品に対応するために、治具のカスタマイズ性も重要視されています。

設計と試作をスピーディーに行えることで、生産の柔軟性も高まっています。

まとめ

治具は、製造現場では欠かせない道具でありながら、一般にはあまり知られていない存在です。特に化粧品容器のように、見た目と機能性の両立が求められる製品では、治具の存在が大切です。治具を用いることで、人のスキルに寄らず品質や精度が安定し、手作業で行うよりもはるかに量産性が向上します。

以上、普段は見る機会がない治具についての豆知識を紹介しました。
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