
インジェクションブローとダイレクトブローの違いを解説
化粧品容器を選定する際、“インジェクションブロー”や“ダイレクトブロー”など、容器の成形方法の違いについて聞いたことがあるご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。これらは、それぞれ容器の特徴が異なります。
そこで本記事では、インジェクションブローとダイレクトブローの違いや成形のプロセスを解説します。
ブロー成形とは
ブロー成形とは、溶融した樹脂の内側に空気を送り込み、容器の形に膨らませて成形する方法のことです。化粧品容器はもちろんのこと、シャンプーボトルや飲料用のペットボトルなど、さまざまな容器に使用されています。
ブロー成形の主な成形方法として、インジェクションブローとダイレクトブローの2種類があります。それぞれの詳細は以下の通りです。
ブロー成形のプロセス
ブロー成形では、以下のプロセスで容器が製造されます。
▼ブロー成形のプロセス
手順 | 作業内容 |
①パリソンを作る | 熱で溶かした樹脂を筒状に押し出す。(通称パリソンとよぶ) |
②金型で挟む | パリソンを金型で挟み込む |
③空気を吹き込む(ブロー) | 中に圧縮空気を注入し、パリソンを金型の内側に押し当てて形を作る |
④冷却して取り出す | 冷やして固まったら、金型から完成品を取り出す |
完成品を金型から取り出したあとは、必要に応じてバリの処理や仕上げの後加工が行われます。
インジェクションブローとダイレクトブローの違い
インジェクションブローとダイレクトブローは、成形のプロセスが大きく異なります。ここからは、成形のプロセスの違いを詳しく解説します。
インジェクションブローの成形のプロセス

インジェクションブローの成形は、基本的に2段階のプロセスに分けて行われます。
第1段階では射出成形機を用いて、“プリフォーム”とよばれる太短い試験管のような形をした中間形状の部品を製造します。そして第2段階で、加熱されたプリフォームをブロー用の成形機に移して空気を吹き込み、金型の形に膨らませたら完成です。
インジェクションブローの特徴は、最初にプリフォームを射出成形(金型に樹脂を流し込んで固める方法)で作るため、寸法や重量、精度に優れている点にあります。また、縦横の2軸方向に膨らませる力がはたらくため、化粧品容器の厚さや色にムラが起きにくいところが利点です。
ただし、インジェクションブローは基本的にシンプルな形状を得意としており、複雑な形状を綺麗に製造することには向いていません。
ダイレクトブローの成形のプロセス

ダイレクトブローの成形は、非常にシンプルです。加熱されて柔らかくなった樹脂の内部に空気を吹き込み、金型の形に膨らませたら完成です。
ダイレクトブローは、複雑な形状の成形もできます。
▼ダイレクトブローの製品には底に1本線が残ることが特徴です。

インジェクションブロー成形とダイレクトブロー成形の特徴まとめ
最後に、インジェクションブロー成形とダイレクトブロー成形の特徴を、以下の表にまとめてみました。
▼インジェクションブロー成形とダイレクトブロー成形のそれぞれの特徴
インジェクションブロー成形の特徴 | ダイレクトブロー成形の特徴 |
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このように、インジェクションブロー成形とダイレクトブロー成形では、それぞれ特徴が異なります。そのため、どちらの成形方法を採用するか迷われている方は、こちらをぜひ参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、インジェクションブローとダイレクトブローの違いについて以下を解説しました。
ブロー成形とは
インジェクションブローとダイレクトブローの違い
インジェクションブロー成形とダイレクトブロー成形の特徴まとめ
インジェクションブローとダイレクトブローは、成形方法が異なります。インジェクションブローは最初に“プリフォーム”とよばれる中間形状の部品を射出成形で作り、その後空気を吹き込んで最終的な形状に膨らませる方法です。一方、ダイレクトブローはプリフォームを作らず、筒状に押し出した樹脂に空気を吹き込んで容器の形状に整える方法です。
石堂硝子では、インジェクションブロー、ダイレクトブローとともに、多くのボトルがご提案できます。化粧品容器の企画にどの容器が合うのか迷われているご担当者さまは、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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