
化粧品容器のつや消し表現におけるシボ加工の魅力
「シボ加工」は、化粧品容器に質感を与える表面処理技術の一つです。
化粧品は「目で見て、手に取り、心を動かす」もの。容器の質感もブランドの世界観を体現する大切な要素です。
中でも「つや消し加工(マット加工)」は、最近の人気の加工方法のひとつです。「シボ加工」はつや消し表現の中のひとつですが、はじめて聞く方も多いかもしれません。
それでは、シボ加工とはどのような特徴がある加工なのか早速見ていきましょう。
シボ加工とは?
シボ加工とは、金属やプラスチックの表面に凹凸の模様(シボ)を付ける加工技術です。
プラスチック製品の金型表面はツルっとしているものが多いので、当然ながら製品もツヤ感の仕上がりになりますが、金型にシボ加工を施すことで、容器に細かい凹凸模様が付き、マット調に見せることができます。
化粧品容器以外にも様々な製品に使われる加工で、自動車部品や住宅設備などにも使われています。シボの種類としては、マットのみならず、幾何学模様、革調、木目など様々な風合いを付けることができます。
シボ加工のメリット
1. コストを抑えられる
シボ加工は成型時、金型から出ると同時にマットの質感に仕上がるため、塗装や転写など、後加工でのマット仕上げよりもコストを抑えることができます。
2. 納期を短縮できる
容器のマット加工は、通常は成型後の後加工になるため1工程増えますが、シボ加工は成型とともにマット調になるため、工程数を減らすことで納期を短縮しやすくなります。
3. マットPPでは困難な容器も成型できる
常は成型後の後加工になるため1工程増えますが、シボ加工は成型とともにマット調になるため、工程数を減らすことで納期を短縮しやすくなります。
4. マット塗装や蒸着加工が難しいパーツも成型できる
塗装の治具(製造や加工の際、容器を固定したりする器具のこと)ではマスキングが困難なパーツ(ポンプのノズル部分や、ヒンジキャップなど)にもマット仕上がりにすることができます。
マットPPとシボ加工の違い
プラスチックの成型時にマット加工ができるものとして「マットPP」もありますが、シボ加工との違いはどのようなものがあるのか、下の表で解説していきます。
マットPP |
シボ加工 |
|
定義 |
マット仕上げの |
金型に凹凸模様をつけて、 |
処理のタイミング |
素材段階(成形前) |
金型製作(成形時に転写) |
見た目 |
均一なマット感 |
多様な質感が出せる
|
手触り |
ややしっとり、滑らか |
凹凸があるため |
加工の自由度 |
限定的(素材依存) |
高い(自由な模様が設計可能) |
応用性 |
限定的(マット効果のみ) |
機能性+デザイン性を両立
|
注意点 |
プラスチック原料に |
金型がない場合、 |
シボ加工でおすすめの付属品を紹介
Zシリーズ
Z-200(0.2ml吐出)、Z-500(0.5ml吐出)、Z-1000(1.0ml吐出)など、対応する容器が多いシリーズのポンプです。
Zシリーズのシボ加工のポイントは、基本の白・黒・ナチュラルを含む「21色のカラーバリエーション」を揃えており、幅広い製品イメージに対応することが可能です。(ロット3000個~)
シボ加工対応ポンプ
1. ストッパータイプ
製品名 |
吐出量 |
カラー |
---|---|---|
Z-500-C299ポンプ |
0.5ml |
白・黒・ナチュラル含む 21色のカラーバリエーション から選定可能 |
Z-700-C299ポンプ |
0.7ml |
|
Z-1000-C299ポンプ |
1.0ml |
2. OVCAPタイプ
製品名 |
吐出量 |
カラー |
サイズ |
Z-150-C311 |
0.15ml |
白・黒・ナチュラル含む |
24P口 (φ20ネジ用) |
Z-200-C311 |
0.2ml |
||
PCV-583(OVCAP) |
なし |
白・黒・ナチュラル |
|
Z-500-C312 |
0.5ml |
白・黒・ナチュラル含む |
28P口 |
Z-700-C312 |
0.7ml |
||
PCV-584(OVCAP) |
なし |
白・黒・ナチュラル |
ポンプにかぶせるOVCAPもシボ加工対応するものがいくつかあり、見た目の統一感を叶えることができます。
KKヒンジキャップ
クリーム製品や、ヘアケア製品におすすめのチューブのワンタッチキャップです。滑りにくさや、サラッとしたマット調の質感を楽しめます。
チューブは100g~200gの内容量が入り、ボディケア・ヘアケア製品として最適です。また、スクイズ性のあるKK-PEボトルにも対応しており、250ml・300ml・350mlの3容量に付けることができます。
ALキャップシリーズ
アルミ風のデザインにできるキャップシリーズ。ボトル用スクリューキャップとクリームキャップの2種類があります。
MDキャップ
適度な高さのある使いやすいスクリューキャップ。スキンケアボトルからヘアケアボトルなど幅広く使用できます。
まとめ
マット加工は、見た目だけでなく、触感や使い勝手が好まれている技術です。デザイン性を重視するブランドや、使いやすさを求める製品において、マット表現ができるシボ加工は、その魅力を存分に発揮します。
化粧品の開発で容器選定をしていて、おもしろい加工や、マット加工でお困りごとなどあれば、ぜひお問い合わせください。まずはサンプルを見てみたい!という方は、下記サンプル請求フォームより気軽に請求ください。1点からでもお送りします。
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