
光拡散材とは?化粧品容器に使われる理由と特徴
化粧品容器の開発において「高級感」や「上品さ」をどう演出するかは、多くのメーカーや企画担当者が直面する課題です。その解決策のひとつが「光拡散材」の活用です。
光拡散材は、容器に独特の風合いを与える素材で、ラグジュアリーブランドを中心に幅広く採用されています。
本記事では、光拡散材の基本的な仕組みから、化粧品容器に使用される理由、特徴、導入時の注意点までを詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.光拡散材とは?
- 1.1.化粧品容器で光拡散材が使用される理由
- 1.1.1.高級感・世界観の演出
- 1.1.2.短納期で製造可能
- 1.1.3.使いやすさと実用性
- 1.2.採用事例
- 1.3.光拡散材を選ぶ際の注意点
- 2.その他の樹脂によるマット表現の方法
- 3.まとめ
光拡散材とは?
光拡散材とは、光を乱反射させることで透過光をやわらかく見せるための素材を指します。樹脂に練り込むと、「曇りガラス風」や「乳白調」といった質感を再現できるのが特徴です。その結果、容器全体に高級感や上品さをもたらす効果があります。化粧品容器では、主にPET素材に練りこむことが多いです。
スキンケアの容器に広く活用されており、ブランドの世界観を伝える役割を担っています。
化粧品容器で光拡散材が使用される理由

化粧品容器に光拡散材が使われる背景には、デザイン性と機能性の両立があります。主な理由は以下の通りです。
高級感・世界観の演出
光を乱反射させた柔らかな乳白色は、ラグジュアリーブランドの世界観に調和しやすく、上質な雰囲気を演出できます。
透明なガラスや樹脂に比べ、直接中身を見せずに「透け感」を演出し、上品さや高級感を印象づけます。また、表面はツルツルとした滑らかさも維持されます。実際、高価格帯の美容液や乳液などで実績があります。
短納期で製造可能
つや消しなどの後工程よりも比較的安価に少ない工程で製造が可能です。
使いやすさと実用性
樹脂容器でもガラスのような高級感を再現でき、軽量で割れにくいというメリットがあります。美しい外観と実用性を両立し、日常使いにも適しています。
▲透明PETと光拡散材入りPETの違い
採用事例
光拡散材を使った容器は、特に高価格帯の商品に多く見られます。以下は採用が進む主な分野です。
- スキンケア化粧品
高級ラインの乳液や美容液容器に多用され、やわらかな質感でラグジュアリーな印象を演出します。
- ヘアケア製品
ヘアミルクやヘアオイルなど。割れにくい軽量の樹脂でありながら高級感があるので差別化ができます。
- ベースメイク容器
ファンデーションやプライマーなどの容器に採用され、製品そのものの「肌にやさしい」印象を補強します。
光拡散材を選ぶ際の注意点

光拡散材を容器に採用する際には、デザイン性だけでなく成形条件や使用環境を考慮する必要があります。
- 厚みによる見え方の違い
同じ素材でも容器の厚みによって乳白色の度合いが変化します。デザイン段階で仕上がりを確認することが重要です。
- デザインと機能の両立
光拡散効果が強すぎると、中身が見えにくくなりすぎる場合があります。ブランドの演出と実用性を両立することが大事です。
その他の樹脂によるマット表現の方法
光拡散材以外にも樹脂の種類や加工方法によって高級感や上品さを表現することができます。そのひとつが樹脂によるマット表現です。以下は代表的な方法です。
カスミ・ミスティエフェクト
樹脂に鉱物を混ぜて膨らませることにより、自然なツヤ消しを再現。
マットPP
マット剤を含むポリプロピレン樹脂で成型する手法。マット塗装よりも比較的安価にマット調を実現できる。
これらの方法は光拡散材とは異なる質感を生み出すため、ブランドイメージや製品のコンセプトに応じて選択することが求められます。
まとめ
今回は、光拡散材について解説しました。
光拡散材とは?
化粧品容器で光拡散材が注目される理由
採用が進む分野と事例
光拡散材を選ぶ際の注意点
その他の樹脂によるマット表現の方法
光拡散材は「高級感」「ブランド体験」を演出するのに効果的な素材です。容器選びの早い段階で検討することで、デザインの自由度が広がり、製品価値を高められます。
石堂硝子では、光拡散材を活用した容器開発もご提案可能です。化粧品容器会社ならではの高品質な容器をお求めのご担当者様は、ぜひご相談ください。
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