化粧品OEMとは? 利用するメリットと容器を調達する方法も紹介
化粧品業界について調べていると、よく目にすることがある“化粧品OEM”という言葉。あまり聞き慣れない言葉であるため、「特徴やメリットを知りたい」とお考えの化粧品メーカーの担当者さまもいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、化粧品OEMの概要を、利用するメリットとともに紹介します。
化粧品OEMとは
化粧品OEM(Original Equipment Manufacturing:オリジナル・イクイップメント・マニファクチャリング)とは、自社ブランドとして販売したい化粧品の製造を、専門の企業である化粧品OEMメーカーに委託することです。
化粧品を製造・販売するには、“化粧品製造業許可”と“化粧品製造販売業許可”を取得する必要があります。化粧品OEMメーカーは、製造・販売に必要な許可を得ているため、化粧品OEMメーカーに委託すれば、自社工場を抱えることなく化粧品業界に参入できるというわけです。
化粧品OEMと化粧品ODMの違い
化粧品OEMに似ているものとして、“化粧品ODM”が挙げられます。
化粧品OEMと化粧品ODMの違い
化粧品OEM |
化粧品ODM |
|
略称 |
Original Equipment Manufacturingの略称 |
Original Design Manufacturingの略称 |
概要 |
自社ブランドとして販売したい化粧品の製造を、専門の企業である化粧品OEMメーカーに委託すること |
自社ブランドとして販売したい化粧品の製造だけでなく、処方や商品開発も含めて化粧品ODMメーカーに委託すること |
化粧品OEMと化粧品ODMの違いは、“メーカー側が商品の設計や開発にどこまで携わるのか”という点です。基本的に、化粧品OEMでは製造工程のみを委託するのに対し、化粧品ODMでは製造だけでなく、商品の企画・開発段階から協業して進めます。
ただし、商品の企画・開発段階からサポートしてくれる化粧品OEMメーカーも増えているため、両者の違いは曖昧になってきているのが現状です。
化粧品OEMの3つのメリット
ここからは、化粧品OEMを利用すると得られる3つのメリットを紹介していきます。
①初期費用を抑えられる
化粧品OEMを利用する何よりのメリットは、初期費用の削減です。
化粧品を製造するためには、工場の設営や維持に多くの費用を要します。化粧品の場合、薬機法の観点から工場の床・天井の素材や、室内の密閉性・換気性などに制限があり、さらに多くの費用が必要です。
化粧品OEMメーカーに委託すると、これらの費用を削減することができます。
②在庫を抱えるリスクを減らせる
化粧品OEMでは、過剰在庫のリスクを減らすことも可能です。化粧品OEMメーカーによっては、小ロットからでも製造できるためです。
在庫が多すぎると、保管や管理に費用がかかり、最終的に赤字になる可能性があります。特に、初めて化粧品OEMを利用する場合は、希望するロットでの製造に応じてくれるメーカーを選ぶことをおすすめします。
③販売業務に専念できる
商品の販売業務に専念できるのも、化粧品OEMのメリットとして挙げられます。
化粧品を販売するうえでは、商品のコンセプトに合わせたマーケティング戦略を立てたり、顧客対応を行ったりするなどの工程があり、多くの人的リソースが必要です。そのため、化粧品OEMメーカーに化粧品の製造を委託すれば、その分販売業務に注力することができます。
化粧品OEMで容器を調達する方法
化粧品OEMで化粧品を製造する場合、容器の調達には、“製造を委託した化粧品OEMメーカー”、または“化粧品容器メーカー”のどちらかに依頼します。
容器の在庫を抱えるリスクを減らし、化粧品の製造から容器の選定、内容物の充填までワンストップで依頼したい場合は、化粧品OEMメーカーが適しています。一方で、化粧品のコンセプトに合わせてオリジナルの容器をつくったり、カタログからイメージ通りの容器を選んだりしたいなら、化粧品容器メーカーへの依頼がおすすめです。
以下の記事では、化粧品容器の選び方のポイントや化粧品OEMで容器が重要な理由を解説しています。
まとめ
この記事では、化粧品OEMについて以下の内容を紹介しました。
- 化粧品OEMの概要
- 化粧品OEMと化粧品ODMの違い
- 化粧品OEMの3つのメリット
- 化粧品OEMで容器を調達する方法
化粧品OEMは、自社ブランドとして販売したい化粧品の製造を専門の企業に委託することです。化粧品OEMを利用すれば、自社工場を抱えることなく化粧品業界に参入することができます。
また、化粧品OEMで化粧品容器を調達する際は、化粧品OEMメーカーだけでなく、化粧品容器メーカーに依頼することも可能です。
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