化粧品OEMで日焼け止めを製造する流れと役に立つ知識

OEMで日焼け止めを製造する流れと役立つ知識を紹介

OEMで日焼け止めを製造するなら、OEMメーカーに製造を依頼する流れを事前に踏まえておきたいところです。あわせて、日焼け止めの容器に明記すべき数値や文言の知識も覚えておくと、スムーズに製造を進められます。


そこで本記事では、日焼け止めに関する基礎知識と、OEMで製造する際の流れを解説します。


目次[非表示]

  1. 1.日焼け止めの役割
  2. 2.OEMで日焼け止めを製造するなら覚えておきたい知識
    1. 2.1.①PA値とSPF値
    2. 2.2.②紫外線吸収剤と紫外線散乱剤
    3. 2.3.③UV耐水性
  3. 3.OEMで日焼け止めを製造する際の流れ
    1. 3.1.①商品企画と打ち合わせを行う
    2. 3.2.②サンプルを製造する
    3. 3.3.③容器やデザインを決定する
    4. 3.4.④見積もりをとり契約・発注する
    5. 3.5.⑤すぐ出荷できる状態で納品される
  4. 4.OEMで日焼け止めを製造するときの容器選びのポイント
    1. 4.1.①多層容器であること
    2. 4.2.②オーバル形状であること
    3. 4.3.③中栓がトンガリ型であること
  5. 5.まとめ


日焼け止めの役割

日焼け止めの役割

日焼け止めの役割は、紫外線から肌を守ることです。

紫外線には、以下の3種類があります。


▼紫外線の種類

紫外線の種類

説明

UV-A

肌の真皮層にダメージを与え、顔のたるみやしわなど、老化の原因となる紫外線(光老化)

UV-B

肌に炎症を引き起こす、日焼けの原因となる紫外線

UV-C

オゾン層でほとんど吸収される紫外線


このうち、UV-AとUV-Bは肌に悪影響を及ぼすため、日焼け止めによる対策が欠かせません。



OEMで日焼け止めを製造するなら覚えておきたい知識

OEMで日焼け止めを製造するなら、日焼け止めの役割以外にも、覚えておきたいことがあります。ここでは、3つの項目をピックアップして紹介します。


①PA値とSPF値

PA値とSPF値は、どちらも日焼け止めの効果を示す数値です。それぞれの違いについては、以下の表をご覧ください。


▼PA値とSPF値の違い

数値の種類

説明

PA値(プロテクション・グレイド・オブ・UVA)

  • UV-Aを防止する効果を表す数値
  • 効果を「PA+」で表し、+の数が多いほど効果が高く、「PA+」から「PA++++」までの4段階がある

SPF値(サン・プロテクション・ファクター)

  • UV-Bを防止する効果を表す数値
  • 効果を数字で表し、数字が大きいほど効果が高い
  • 「SPF50」以上は「SPF50+」と表記される


これらの数値は、日焼け止め選びの基準となるものです。売り上げを伸ばすためにも、容器にわかりやすく表記することが望ましいといえます。


②紫外線吸収剤と紫外線散乱剤

日焼け止めには、紫外線を防ぐための成分である、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤が使われています。両者の違いは、以下の表の通りです。


▼紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違い

成分の種類

説明

紫外線吸収剤

  • 紫外線を吸収し、熱や赤外線などに変えて放出する成分
  • 透明なので白浮きせず、使用感が良くなる

紫外線散乱剤

  • 紫外線を反射させたり散乱させたりして、皮膚を守る成分
  • 使用時に白浮きして見える場合がある


​​​​​​​紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違い


日焼け止めを作る際は、このうちの両方もしくはどちらか一方を使用します。そのため、両者の違いを踏まえたうえで、ターゲットの使用シーンに合致するものを選ぶことが大切です。


③UV耐水性

UV耐水性は、日焼け止めを塗って水を浴びた後に、どの程度SPFを保っていられるかを示すものです。“★(もしくは☆)”を用いて、2段階(UV耐水性★/★★)で表されます。


以前まで、日焼け止めにおける耐水性の基準は、はっきりと決められていませんでした。しかし、UV耐水性表示の運用が開始した2022年12月1日以降は、UV耐水性表示のない日焼け止めはウォータープルーフと表記できません。日焼け止めをOEMで製造する際は、このような制度の知識も頭に入れて、順守する必要があります。



OEMで日焼け止めを製造する際の流れ

化粧品OEMで日焼け止めをつくる流れ

OEMで日焼け止めを製造する際は、事前に大まかな流れを知っておくとスムーズです。以下で紹介する内容を、ぜひ参考にしてください。


①商品企画と打ち合わせを行う

まず最初に、製造したい日焼け止めのイメージやターゲット、予算などを、OEMメーカーと共有します。そのうえで、製品化できるよう商品の仕様設計を整えていく作業が必要です。仕様設計をもとに、製造にかかる費用や、製造開始時期なども固めていきます。


②サンプルを製造する

仕様設計が固まったら、小ロットでサンプルを製造します。試作品では、感触やテクスチャー、香りなどが希望のイメージに仕上がっているのかを担当者と細かく確認し、最終処方を決定します。


③容器やデザインを決定する

日焼け止めの仕様と同時に、容器やパッケージデザインを決めていきます。容器に使う資材を決める際は、日焼け止めの品質が維持できる容器であるか判別するため、耐内容物テストも実施します。


④見積もりをとり契約・発注する

日焼け止めの仕様と容器、パッケージを確定し、OEMメーカーから最終の見積もりを受け取ります。内容に問題がなかった場合は、自社とOEMメーカーの双方の合意を得て契約したうえで、正式に発注が可能です。


⑤すぐ出荷できる状態で納品される

OEMメーカーに発注すると、OEMメーカーが日焼け止めの製造から品質チェックまで担ってくれます。すぐ出荷できるようになった状態で、OEMメーカーから日焼け止めが納品されると、すべての工程が完了となります。



OEMで日焼け止めを製造するときの容器選びのポイント

日焼け止めの品質を維持しつつ、使いやすさも向上させるためには、容器選びが重要です。ここでは、OEMで日焼け止めを製造するときにも活かせる、容器選びのポイントを解説します。


①多層容器であること

日焼け止めの品質を維持するには、耐薬品性の高い樹脂や酸化を抑えやすい樹脂など、複数の樹脂を組み合わせた多層容器が適しています。多層容器であれば、時間経過によって油分(吸収剤)が染み出すおそれがありません。


②オーバル形状であること

ボトルの形がオーバル形状(楕円形)であれば、使いやすさが向上します。これは、粘度が高い日焼け止めである場合でも、押しやすいためです。容器選びの際は中身を出しやすくすることを第一に考え、日焼け止めの粘度に合わせて形状を見極める必要があります。


③中栓がトンガリ型であること

日焼け止めは、振り出して使うより押し出して使う量を調整することが求められます。そのため中身が出しやすく、出す量が調整しやすい穴径の小さなトンガリ中栓が多いです。


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まとめ

この記事では、OEMでの日焼け止めの製造について以下を解説しました。


  • 日焼け止めの役割
  • OEMで日焼け止めを製造するなら覚えておきたい知識
  • OEMで日焼け止めを製造する際の流れ
  • OEMで日焼け止めを製造するときの容器選びのポイント


OEMで日焼け止めを製造するときは、日焼け止めの効果を示す数値や成分、注意すべき表現について学んでおく必要があります。そのうえで製造する流れを知っておくと、スムーズに進められます。


日焼け止めを製造する際は、日焼け止めの品質を維持しつつ使いやすさを向上させるために、容器選びも重要です。


1,000社以上との取引実績がある石堂硝子なら、お客さまのイメージ通りの日焼け止め容器をご提案できます。日焼け止めをOEMで製造するにあたり、容器選びに課題を抱えている企業さまは、ぜひお問い合わせください。


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