化粧品基剤とは? OEMの際に覚えておきたい知識を解説
※本記事は2025年2月10日時点の情報をもとに執筆しております。
OEMで化粧品を製造するなら、
化粧品に使う成分の一つである化粧品基剤の概要と、原料選びに役立つ知識をお伝えします。
ターゲットに適した配合や原料を選び、商品開発を進めれば、消費者に選ばれる素敵な商品に仕上がります。
そこで本記事では、化粧品に使う成分の一つである化粧品基剤の概要と、原料選びに役立つ知識をお伝えします。
化粧品基剤とは
化粧品基剤とは、化粧品の約70〜90%を占めるベースとなる成分のことで、以下の3種類に分けられます。
成分 |
成分の概要 |
水性成分 |
|
油性成分 |
|
界面活性剤 |
|
この3種類の成分をどのようなバランスで配合するかによって、化粧品の剤型が決まります。
なお、化粧品の剤型については、こちらの記事で詳しく紹介しているため、ぜひご参照ください。
【2月分No.5リンク設置】
また、化粧品基剤以外の残りの成分も、化粧品を構成するうえでは重要です。詳細は、以下の表の通りです。
成分 |
成分の概要 |
機能性成分 |
|
安定化成分 |
|
その他 |
|
化粧品を作るときは、これらすべての成分に気を配る必要があります。
化粧品OEMにおける原料選びの4つのポイント
OEMで化粧品を作るには、化粧品基剤にくわえて、機能性成分や美容成分なども配合しなくてはなりません。このような成分をはじめ、化粧品の原料にはさまざまな種類があり、組み合わせ方によってセールスポイントが大きく変わります。消費者に購入してもらうためには、要点を踏まえたうえで原料を選ぶことが大切です。
以下では、化粧品の原料選びにおけるポイントを解説します。
①ターゲットや商品コンセプトに合わせる
化粧品を作るときは、まずターゲットや商品コンセプトを明確にし、それに沿った原料を選ぶことが大切です。ターゲットの年齢や性別などを細かく定義すると、ターゲットが化粧品に求める効果を明確化することが可能です。その効果をもたらす原料であるかどうかを基準とすれば、化粧品に配合すべきものが定まります。
②ストーリー性を考える
原料がもたらす効果や作用だけではなく、原料ができるまでのストーリー性にも着目すると、より消費者の関心を引くものを見つけられます。
近年では、“環境に優しいもの”や“限られた地域でしか採れないもの”といった原料のストーリー性を重視する消費者も少なくありません。このような目新しい情報を付加できる原料であれば、化粧品の売りにできます。
③使いたい成分があるときは法律に注意する
化粧品の原料として主流ではないものを使いたいときは、法律に気を配る必要があります。これは、化粧品に配合できる成分が、『化粧品基準』で以下のように定められているためです。
化粧品の原料は、それに含有される不純物等も含め、感染のおそれがある物を含む等その使用によって保健衛生上の危険を生じるおそれがある物であってはならない。
引用元:厚生労働省『化粧品基準』
OEMで化粧品を製造する場合は、法律で禁止されている成分でなければ、OEM企業の責任のもと配合できます。OEM企業に使いたい成分を直接持ち込む際は、その成分の安全性に関する書類を基に、配合するかどうかをOEM企業が判断する流れが一般的です。
④差別化を図りたいときは独自成分も検討する
化粧品の原料で、他社と差をつけたい場合は、独自成分を配合することも一案です。
独自成分とは、特定のブランドや企業が独自に開発した、他社製品にない特性や効果を含んだ成分のことです。化粧品にオリジナリティを加えたいときには、このような独自成分を配合するのがよいといえます。
なお、独自成分においても、前述した基準に従う必要があります。OEMで独自成分を配合した化粧品を作る際は、この点を考慮し、提出書類の準備を進めなくてはなりません。
イメージ通りの化粧品の原料を探すには
前項で紹介したポイントを踏まえ、化粧品に使用したい原料の方向性が定まったとしても、実際に希望通りものを見つけるのは難しいかもしれません。イメージに沿った原料を効率よく探したいのであれば、ここで紹介する方法をお試しください。
①OEM企業に相談する
数多くの化粧品を製造しているOEM企業には、原料の情報が豊富に蓄積されています。原料メーカーと取引する機会も多いため、OEM企業に相談すれば、イメージに近いものを提案してもらえるはずです。
OEM企業に相談するときは、思い描いている原料の方向性や、必要とする作用を伝えてください。初回の相談時は、ざっくりと伝えるだけでも問題ありません。
②オンラインの原料データベースを使う
原料メーカーや卸売会社の多くは、Web上で原料データベースを公開しており、カテゴリや訴求したい内容などからスムーズに原料を検索できます。気になるものがあれば、資料を請求することも可能です。そのため、使用したい原料を具体化できていない場合でも、希望通りのものを見つけられます。
③化粧品展示会に参加する
化粧品展示会では、原料メーカーによる研究発表や資料展示が開催されます。そこでは、原料を探す際の情報収集が可能です。
また、展示会によっては、原料メーカーが開発した独自成分を紹介しているケースもあります。その場で原料メーカーから話を聞けるため、イメージ通りの原料を探す助けとなります。
化粧品OEMにおける容器選びの重要性
OEMで化粧品を製造する場合は、容器選びにも気を配る必要があります。化粧品容器も、原料と同様に、購入に直結する要素となるためです。
化粧品容器は、商品のブランドイメージを消費者に伝える役割を担います。また、化粧品の使いやすさや品質の維持にも関わるため、化粧品の中身に合わせて適したものを選ばなくてはなりません。
化粧品容器の詳しい選び方については、以下の記事で解説しています。OEMで化粧品を製造するときは、こちらもご参照ください。
『化粧品容器の選び方のポイントは? 化粧品OEMで容器が重要な理由も解説』
まとめ
この記事では、化粧品の原料について以下を解説しました。
- 化粧品基剤とは
- 化粧品OEMにおける原料選びの4つのポイント
- イメージ通りの化粧品の原料を探すには
- 化粧品OEMにおける容器選びの重要性
OEMで化粧品を製造するときは、化粧品基剤をはじめとする原料にこだわることが大切です。原料を探すには、OEM企業に相談する、あるいはWeb上の原料データベースや化粧品展示会を活用するのがよいといえます。
化粧品の売上を伸ばすには、原料だけではなく、容器選びも意識したいところです。化粧品の使いやすさを向上し、適切に品質を維持するためにも、化粧品容器は慎重に選ぶ必要があります。
1,000社以上との取引実績を誇る石堂硝子では、オリジナルの化粧品容器や付属品を多数ご用意しております。
「化粧品のイメージや中身に合った容器が見つからない」とお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。
お問い合わせはこちら
サンプル・カタログは下記ページよりご請求いただけます。