サスティナビリティに配慮された化粧品容器について解説

サスティナビリティに配慮された化粧品容器について解説

化粧品容器には、安全性や利便性、またデザイン性といった要素が求められます。そして、こうした不可欠な要素に加えて、近年注目を集めているのが“サスティナビリティへの配慮”です。サスティナビリティ(=Sustainability)とは、“持続可能性”を意味し、社会や自然環境、経済などを長期的に継続できる能力への取り組みや考え方のことをいいます。
化粧品は自然由来の成分が多く含まれているからこそ、環境への配慮にもきちんと努めたいものです。


今回は、環境の観点からみた化粧品容器の課題を解説するとともに、実際に使用されているサスティナビリティに配慮された容器を紹介します。



環境の観点からみた化粧品容器の課題

環境の観点からみた化粧品容器の課題

化粧品には液状やクリーム状など、さまざまな種類があります。そして、これらを保存するための容器の原料に多く使用されているのがプラスチックです。


使い勝手が良く、非常に便利なプラスチック容器ですが、従来は以下に挙げる理由から環境への負荷が大きいことが社会問題となっていました。


▼プラスチック容器が与える環境への影響

  • 化石燃料を使用する
  • 製造・燃焼時にCO2を排出する
  • 自然分解されにくい


近年、こうした問題と向き合うために開発されたのが、“サスティナビリティに配慮した容器”です。サスティナビリティに配慮した容器は、環境への負荷を軽減できるのはもちろん、内容物の品質も保てるように作られています。また、環境や品質について考慮しつつ、価格の上昇を伴わないように配慮する点も、容器を製造するうえでのポイントの一つに挙げられます。



サスティナビリティに配慮された化粧品容器の種類

サスティナビリティに配慮された化粧品容器の種類

ここからはサスティナビリティに配慮された化粧品容器について、どのような種類があり、それぞれどのような配慮がなされているのか掘り下げて解説します。


①リサイクルPET

リサイクルPETは、使い終えたペットボトルを洗浄や粉砕をして再利用した原料を使って作られた容器です。

リサイクルの方法によっては強度・見た目ともに石油由来の容器と比べても、ほぼ遜色ありません。また容器を透明色にすれば再びリサイクル可能で、新たな石油由来の原料に頼ることなく繰り返し作り出せます。


②バイオマスPET

バイオマスPETは、サトウキビなどを原料とした樹脂を使用して作られています。

このバイオマスPETを燃焼したときに発生するCO2は、サトウキビなどが大気から吸収したものであるため、実質的に地球温暖化への影響がないと考えられています。このような考え方を“カーボンニュートラル”といいます。


③グリーンナノ

リサイクルPETは、使い終えたペットボトルを洗浄や粉砕をして再利用した原料を使って作られた容器です。

プラスチック製品の原料に炭化促進剤をわずかに添加することで、燃焼時に通常よりも多くの灰が生成されます。グリーンナノの容器を燃やしたときは、生成された灰のなかに発生した炭素が閉じ込められるため、結果、CO2の排出量を抑えられるというわけです。


なお、炭化促進剤を添加しても、容器の強度や透明性は従来の容器とほとんど変わりません。


④廃棄予定のエコ素材

廃棄予定の素材を利用して作られた容器も、サスティナビリティに配慮された化粧品容器の一つです。


例えば韓国のある化粧品メーカーでは、ココナッツの皮を原料とした容器を製造しています。日本国内においては、“もみ殻・廃棄米・卵の殻”などの素材を樹脂に成型する技術を用いて、作られた容器があります。


こうした容器は、それぞれの原料ならではのナチュラルな素材感が出るのが特徴です。



環境への配慮以外に化粧品容器に求められる要素

ここまで、化粧品容器に求められるサスティナビリティへの配慮について解説してきました。しかし化粧品容器には、これ以外にも備えておかなければならない基本的な役割や要素があります。以下では、環境への配慮以外に化粧品容器に求められる事項を説明します。


①安全性

化粧品容器は、ユーザーが内容物を使い切るまで、安全を確保できるものでなければなりません。


例えば容器の角部に丸みをつけると、肌を傷つけないように予防することができます。また、食品との勘違いを防ぐためにラベルの表記が簡単に消えないようにする工夫も必要です。


②安定性

内容物の品質が変化しないように保護することも、化粧品容器に求められる大切な要素の一つです。


化粧品に使用されている成分のなかには、光や紫外線、あるいは湿気などにより、品質が劣化してしまうものがあります。こうした外的要因から内容物を守るために、容器を不透明にしたり、空気に触れないようにしたりといった工夫が求められます。


③利便性

安全性や安定性だけでなく、使用時の利便性を高めるのも化粧品容器の役割です。具体的には、使いたい量を適切に出せるか、蓋の開け閉めはしやすいかなどが挙げられます。


どれだけ内容物が高品質であっても容器の利便性が悪ければ、ユーザーは獲得できません。商品を長く愛してもらうためにも、容器の材質や形状を考慮したうえで、使いやすさを追求することが重要です。


④デザイン性

コスメを多くの方に手に取ってもらうためには、デザインへのこだわりも欠かせません。


デザイン性に優れたコスメは、店頭の陳列棚でもひときわ目を引くものであり、これによりユーザーが手に取る可能性は高まります。またユニークなデザインは、それ自体が付加価値となり、商品の魅力を向上させます。


自社の製品の良さを知ってもらうためにも、化粧品容器のデザインにも妥協しないことが大切です。



まとめ

今回は、環境への負荷を抑えるために化粧品容器に求められることや、サスティナビリティに配慮された化粧品容器について解説しました。


  • 環境の観点からみた化粧品容器の課題
  • サスティナビリティに配慮された化粧品容器の種類
  • 環境への配慮以外に化粧品容器に求められる要素


化粧品容器に多く使用されているプラスチック容器は、環境への負荷の大きさが課題とされてきました。こうした状況を改善すべく、近年では、各化粧品メーカーがサスティナビリティに配慮した容器の使用に努めています。


具体的な容器の例としては、“リサイクルPET・バイオマスPET・グリーンナノ・廃棄予定の素材”を利用したものが挙げられます。今後、化粧品の製造をお考えの企業さまも、こうした環境に優しい素材から容器を選んでみてください。


石堂硝子では、バイオマスやグリーンナノといったエコ素材を使用した容器を提供しております。自社の製品に合った化粧品容器をお探しの際は、ぜひお問い合わせください。


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