化粧品の製造工程とは? 容器選びの重要性も解説
オリジナルの化粧品をつくり、自社ブランドとして販売する場合は、化粧品OEMメーカーに依頼するのが一般的です。
メーカーに一任することも可能ですが、製造工程をある程度理解しておくと、より良い化粧品の完成につながります。また、売上を伸ばすためには、内容物だけでなく、化粧品容器にこだわることも理想の化粧品づくりには欠かせません。
そこで本記事では、化粧品の製造工程を、容器選びの重要性とともに解説します。
化粧品の製造工程
化粧品の製造は、化粧品OEMメーカーと商品企画を決めたのち、以下の流れで進められます。
▼化粧品の一般的な製造工程
- 製品化決定後に薬事申請
- 充填テストの実施
- 製造ラインの確保
- 手配した原材料・資材の検査
- 化粧品の内容物の製造
- 充填・包装の実施
- 製品の品質検査後に発送・納品
化粧品OEMメーカーと打ち合わせ・試作を重ね、製品化が正式に決定したら、厚生労働省に対して薬事申請を行う必要があります。薬事申請は専門的な内容を多く含むため、化粧品OEMメーカーが代わりに対応するケースがほとんどです。
配合する成分やその量、混ぜる順番といった化粧品の処方が正式に決まったあとは容器を選び、工場で内容物を容器に詰める“充填テスト”を実施します。充填テストでは、内容物を容器に移した際に漏れがないか、ポンプ式であればきちんと吐出できるかなどを確認します。化粧品の内容物と容器の相性は非常に重要であり、充填した際に問題があればこの時点で変更しなければなりません。充填テストの結果、問題がなければ容器を発注します。
製造ラインを確保したのち、原材料・納品された容器の検査結果に問題がなければ、化粧品の内容物を製造し、容器への充填・包装を行います。ここに含まれるのは、容器にラベルを貼ったり、製品によってはスパチュラやスポンジなどの付属品を入れたりする工程です。
化粧品の内容物や容器、パッケージなどの品質検査を実施し、合格と判定された製品を発送・納品するまでが一連の流れです。
化粧品の製造工程における容器選びの重要性とその例
化粧品の製造工程において容器を選定する際は、内容物との相性はもちろん、充填・加工機械との適合性も考慮することが重要です。容器の種類によっては、特定の機械でしか充填できない場合や、加工する機械によって製品の仕上がりに影響を与える場合があるためです。
以下で2つの容器を例として取り上げ、その概要と機械との適合性についてそれぞれ解説します。
①エアレス容器
エアレス容器とは、容器の底にピストンがあり、真空状態を活用して化粧品の内容物を吸い上げて出す、ポンプ型の密閉容器のことです。
エアレス容器では真空状態を保つことによって、化粧品の酸化や菌の侵入を防ぎ、品質を守ることができます。粘度が高いあるいは酸化に弱い化粧品や、防腐剤・添加物を含まない化粧品に特に適しています。
ただし、エアレス容器に対応した機械でなければ、内容物を充填することができません。そのため、設備と技術がそろっているのかを事前に確認する必要があります。
②チューブ容器
チューブ容器は、容器の外側を指で押して、内容物を取り出すタイプの容器です。主な種類としては、アルミチューブやラミネートチューブ、樹脂チューブがあり、内容物に応じて使い分けられています。
チューブ容器は、指や空気に直接触れる箇所が少なく非常に衛生的で、持ち運びや収納も容易です。そのため、化粧下地やアイクリーム、ハンドクリームといった多くの化粧品の容器として使用されています。
チューブ容器を選ぶ際は、適切なエンドシール機を保有しているのかを確認することが欠かせません。チューブ容器への充填後に、内容物が出る口部分の反対側の端を加熱・接合する“エンドシール加工”を行うからです。
エンドシール加工には、ヒートシール方式と超音波方式、ホットエアー方式などの種類があり、どれを採用するかで製品の仕上がりに差が生じます。また、チューブ容器をホールドする器具に関しても、希望のチューブ容器に合ったサイズのものがあるのかを確認する必要があります。
まとめ
この記事では、化粧品の製造工程について以下の内容を紹介しました。
- 化粧品の製造工程
- 化粧品の製造工程における容器選びの重要性
- 化粧品容器の概要と機械との適合性
オリジナルの化粧品を製造・販売する場合、化粧品OEMメーカーに一任することも可能ですが、製造工程を理解しておくことで、より理想の化粧品づくりにつながります。
また、化粧品OEMで化粧品をつくる際は、内容物との相性や、充填・加工機械との適合性も考慮し、適切な容器を選ぶことが大切です。
化粧品容器メーカーである石堂硝子にお問い合わせいただければ、最適な化粧品容器をご提案いたします。化粧品の開発にあたって容器をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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