化粧品の容量はどうやって決める? 容器のサイズを決定するうえでのルールも紹介
化粧品を開発するなかで、化粧品の容量と容器のサイズの決定は、考える必要がある重要な工程です。それゆえに、「化粧品容器の大きさを決める基準を知りたい」と考えている化粧品メーカーの担当者さまもいるのではないでしょうか。
本記事では、化粧品の容量の決め方を、化粧品容器のサイズを決定するうえでのルールとともに紹介します。
目次[非表示]
- 1.化粧品における容量とは
- 2.化粧品の容量の決め方
- 3.化粧品容器のサイズを決定するうえでのルール
- 3.1.①化粧品容器に対する容量の下限
- 3.2.②化粧品容器に対する容量の上限
- 4.まとめ
化粧品における容量とは
化粧品における容量とは、化粧品の内容物を容量や重量、個数などで表したもののことです。基本的に、粘度が低い化粧水やオイルはmLで、粘度が高いクリームやジェルなどはgで表します。
なお、化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則によって、10mLまたは10g以上の容量を持つものは、販売時に容量を示さなければならないとされています。
化粧品の容量の決め方
化粧品の容量を決める際は、製品設計の段階で多くの要素が考慮されます。ここからは、代表的な化粧品の容量の決め方を紹介していきます。
①化粧品の使用量
化粧品の容量は、“1回の使用量×使用する回数”で計算し、決定するのが一般的です。使用量と回数のいずれも想定であるため、その通りに消費者が使用するとは限りませんが、化粧品の容量を決める際には、ある程度参考になります。
化粧品の1回あたりの使用量は、ポンプの場合はプッシュ数、中栓キャップの場合は、100円玉大・500円玉大やパール粒大などの言葉で表されます。
②化粧品の使用期限
化粧品の使用期限に合わせるのも、化粧品の容量を決める方法の一つです。
化粧品の使用期限が切れると品質が劣化していき、そのまま使った場合、肌にダメージを与えかねません。そのため、1回の使用量や使用頻度を考慮したうえで、適切な容量を設定する必要があります。
③原価
原価をもとに、化粧品の容量を決めることも可能です。
化粧品の内容物はいくつかの原料を混ぜてつくられており、その原料や製造に対して原価がかかります。売価と比べながら、利益の出る原価を計算し、そこから容量を決めるのも一つの手です。
④商品のコンセプト
開発時に決めるコンセプトに合わせて、化粧品の容量を決定することもできます。
たっぷりと使用してほしい場合には、少し大きめの容量、持ち運びの想定なら、コンパクトな容量といったふうに、コンセプトが容量を決めるヒントになるかもしれません。
化粧品容器のサイズを決定するうえでのルール
化粧品容器に対する容量には、ルールがあります。ここでは、容器のサイズを決めるのに関わる下限・上限について説明します。
①化粧品容器に対する容量の下限
化粧品容器に入れる内容物を、少なすぎる容量にしてはなりません。「容器が大きいから、そのぶん中身も多く入っている」と、消費者が誤解してしまうおそれがあるためです。
化粧品容器よりも明らかに容量が少なければ、クレームにもつながりかねないため、化粧品の容量に対して大きすぎる容器は避けておくのが賢明です。
②化粧品容器に対する容量の上限
化粧品容器に対する容量の上限に、特別な指定はありません。ただし、容器の容量から内容物を差し引いた中身の入っていない部分として、“ヘッドスペース”を10%程度は確保する必要があります。
ヘッドスペースがあれば、製造過程での吹きこぼれや、ユーザーが使用時にこぼすのを防ぐことができます。化粧品容器に対して限界まで充填するのではなく、ある程度の余裕を持たせることが大切です。
まとめ
この記事では、化粧品容器のサイズについて以下の内容を紹介しました。
- 化粧品における容量とは
- 化粧品の容量の決め方
- 化粧品容器のサイズを決定するうえでのルール
化粧品容器のサイズを決める際は、下限・上限のルールを守ったうえで、化粧品の使用量や使用期限のほか、原価、商品のコンセプトなどを踏まえ、最適な容器を選ぶ必要があります。
創業100年を迎える石堂硝子にお問い合わせいただければ、これまでの経験をもとに最適な化粧品容器をご提案いたします。化粧品の開発にあたって容器をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。
お問い合わせはこちら
また、サンプル・カタログは下記ページよりご請求いただけます。