化粧品容器に使用されるエコ素材の種類は? 選ぶ際のポイントも紹介
近年、環境問題の深刻化により、世界各地で環境に配慮した取り組みが求められています。この動きは、化粧品業界においても例外ではありません。
とりわけ最近では、プラスチック容器が問題視されており、プラスチックの代わりに、環境にやさしい“エコ素材”が選ばれる傾向にあります。
本記事では、化粧品容器に使用されるエコ素材の種類を、選ぶ際のポイントとともに紹介します。
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化粧品容器の環境に対する課題と現状
化粧品容器には、液体やジェル、クリームなどの化粧品やスキンケア用品を保存するためにプラスチックが多く使われているのが現状です。
化粧品容器をはじめとする、従来のプラスチック容器のほとんどは、石油由来の原料でつくられているため、製造や焼却の際にCO2が排出されたり、使用済みのプラスチック容器のゴミが海洋汚染に影響を与えたりといった問題を抱えていました。環境負荷が高いことが大きな社会問題となったことで、環境にやさしいプラスチック容器や、環境に配慮したエコ素材でつくられた容器を導入する化粧品メーカーが、増加傾向にあります。
また、使用済みの化粧品容器の回収サービスを設け、リサイクルや再利用するメーカーも増えています。今後、メーカーが環境に配慮した取り組みを行っているかどうかが、消費者にとっての商品選びにおける基準の一つになっていくかもしれません。
化粧品容器に使用されるエコ素材の種類
ここでは、化粧品容器に用いられる3種類のエコ素材を紹介します。概要をまとめておりますので、自社の化粧品容器にエコ素材を採用する際に、ご参考ください。
化粧品容器に使用されるエコ素材の種類
バイオマスプラスチック |
再生PET樹脂 |
グリーンナノ |
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概要 |
サトウキビやトウモロコシなど、植物由来の原料を使用したプラスチックのこと |
使用済みの飲料用ペットボトルを100%リサイクルしてつくった樹脂のこと |
プラスチック容器の成型時に混ぜる、炭化促進剤を配合した原料のこと |
バイオマスプラスチックは、バイオマスPETとバイオマスPEの2種類に分類されます。廃棄する際に焼却すると、CO2が排出されますが、これは原料の植物が成長する過程で大気中から吸収したCO2です。そのため、CO2排出量は増加せず、地球温暖化の原因となる心配がありません。このような考え方を“カーボンニュートラル”とよびます。
再生PET樹脂は、飲料用ペットボトルを100%リサイクルしてつくられており、従来のプラスチック容器に色合いも強度も近いとされています。容器を透明色にすることで再びリサイクルが可能になるため、石油由来の原料から新たにつくる必要がなく、環境にやさしい素材だといえます。
グリーンナノは、従来のプラスチックに少量を添加するだけで、炭素と酸素の結合が抑えられ、CO2排出量を削減できる優れた素材です。少量を添加するだけで済むため、もともとのプラスチックの物性への影響が少なく、従来通りの工法で製品をつくることができます。
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エコ素材でつくられた化粧品容器を選ぶ際のポイント
ここからは、エコ素材でつくられた化粧品容器を選ぶ際に押さえておきたい、2つのポイントを紹介していきます。
①依頼先が得意な素材と内容物が一致しているか
エコ素材を使用した化粧品容器を自社で導入するのにあたっては、化粧品容器メーカーが得意なエコ素材、ならびに内容物との相性を確認することは欠かせません。
化粧品容器メーカーには、それぞれ得意なエコ素材の種類があります。エコ素材は、その種類によって使用感や見た目、機能などが異なるため、メーカーがこれまでに手掛けたエコ素材の化粧品容器を、公式サイトで確認するのも一つの手です。
また、化粧品容器には内容物の品質を一定に保つ役割があるため、エコ素材と内容物の組み合わせに問題がないかを確かめることも必須です。
②担当者とのコミュニケーションが良好か
化粧品容器メーカーの担当者と良好なコミュニケーションがとれるかどうかも、エコ素材でつくられた化粧品容器を選ぶ際に重要です。
エコ素材を使用した化粧品容器を導入することで、“環境に配慮した化粧品メーカー”というブランドイメージの構築に役立ちます。ただし、やみくもにエコ素材の化粧品容器を採用するのではなく、内容物との相性や製造コストなどをすり合わせていく必要があります。そこで重要になってくるのが、化粧品容器メーカーの担当者との話し合いです。
担当者に要望を伝え、専門的な視点からのフィードバックを活かしていくことが、最適な化粧品容器選びにつながるはずです。
まとめ
この記事では、化粧品容器に使用されるエコ素材について以下の内容を紹介しました。
- 化粧品容器の環境に対する課題と現状
- 化粧品容器に使用されるエコ素材の種類
- エコ素材でつくられた化粧品容器を選ぶ際のポイント
昨今では、環境問題の深刻化により、化粧品業界においても環境に配慮した取り組みが求められています。化粧品容器に関しては、プラスチック容器の代わりに、バイオマスプラスチックや再生PET樹脂、グリーンナノといったエコ素材が選ばれる傾向にあります。
エコ素材でつくられた化粧品容器を選ぶ際は、化粧品容器メーカーが得意なエコ素材、ならびに内容物との相性を確認したうえで、担当者と良好なコミュニケーションを図ることも欠かせません。
石堂硝子にお問い合わせいただければ、複数のエコ素材のなかから最適な化粧品容器をご提案いたします。エコ素材を使用した化粧品容器の導入をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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